YOSHIDA ATSUO ACCOUNTING OFFICE

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年賀状・ご挨拶

新年のご挨拶/15年周期に対応した危機管理の必要性。

翻ってみれば、1994年、38年間続いた自由民主党単独政権が崩れ「自社さ連立政権」が成立し、社会党の村山富市氏が首相に就任した。そしてその翌年、1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生した。このときは、村山首相の自衛隊出動要請などの初動体制の不備が取りざされた。

そして1994年から15年後の2009年。長期政権を維持していた自民党が大敗。民主党が初めて政権を握り、鳩山内閣をはじめとする民主党政治が繰り広げられた。その2年後、2011年に東日本大震災が発生した。ときの内閣総理大臣は菅直人だった。

大震災直後、官邸での初動対応の遅れと指導力の不足で指示系統が混乱。指揮系統が定まらず、被災地への支援や救助活動の優先順位が不明確になり、迅速な対応が難しくなった。また、菅首相のリーダーシップが不十分であるとの批判も多く、情報伝達の不備や政府内の意思決定の遅さが問題視された。

そしてさらに2009年から15年後の2024年。自由民主党が大幅に議席を減らし、単独過半数を維持できなくなった。奇しくも与党の過半数割れという政変は15年サイクルで起こっている。そして政変の翌年、もしくは翌々年に大災害が起きているという。もちろん、15年サイクルどおりに、政変の翌年、さらには翌々年に大災害がやってくるとは、誰も断言できることではないが、心して備えておくことが必要になるのではないか。

2025年の巳年は、それでなくとも2025年問題が喫緊の課題として差し迫っている。団塊の世代のすべてが75歳以上の後期高齢者となる2025年を境に、医療・介護需要の急増と生産年齢人口の減少が同時に起こることは必然である。社会保障制度や経済に大きな影響を与えるという。さらに、労働力不足は経済活動の停滞にもつながり、日本社会全体に深刻な影響を及ぼす可能性があるとされている。

新年のご挨拶に、先行き不透明な事柄ばかりを述べたくはないが、この15年周期という偶然性には“転ばぬ先の杖”というつもりはないが、心して備えておく準備が必要になるのではないか・・・。

2025年 正月

吉田篤生会計事務所

所長 吉田 篤生