YOSHIDA ATSUO ACCOUNTING OFFICE

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ご挨拶

 私たちの地球社会全体が、飽和状態から過飽和状態へと越えてはならない境界線を越えてしまったような気がしてならない。超大型台風の度重なる発生、かつて経験したことが無い豪雨被害の多発・・・。私たちの地球はいったいどこに向かっていこうとしているのだろうか。温暖化なのか寒冷化なのか。全地球規模での環境の変化は、あるとき突然顕在化する。相転移という現象です。
 たとえば大型の水槽に青色インクを一滴ずつ垂らし続けていったとき、そのときまでは透明の水だったのが、いつものように青色インクを一滴垂らした瞬間に、サッと水槽全体の色が青色に変わってしまう現象です。いったん青色に相転移した水槽の水は、もはや元の透明の水に戻ることはない。
 米国とロシアの両大国の狭間に、中国という13億人の消費意欲に充ちた市場国家が登場した。その中国社会が、かつて我が国が、アメリカのマイホーム映画を見て憧れた三種の神器、新三種の神器を手にするための高度経済成長を望むのは当然の帰結です。環境破壊は加速度的に進みます。化石エネルギーの消費量は想像を絶する莫大な量に達するでしょう。地球全体のタガが緩み始めてしまったのです。他の神を決して受け入れることのない一神教イズムに共生共存的な調和社会の実現、そして民族紛争解決の糸口を見いだすことができるのだろうか。
 東京オリンピックの誘致で日本が世界に示した「おもてなし」イズムは、多神教国家でもある我が国の「和(やわらぎ)」の汎心論として、一つの可能性を示唆することができる気がする。「クオンタム・セルフ」を著したダナー・ゾーハーは、人間意識の覚醒を主題に量子的社会論を提唱した。見えないと思っていた世界から立ち現れてくる事象をどう捉えるか。「空即是色」の世界観の問題でもある。

2014年 9月 吉日

吉田篤生会計事務所
所長 吉田 篤生