ご挨拶
我が国は世界でも類をみない、すばらしい風土資源を有する国です。四方を海に囲まれ、その海から立ち昇る水蒸気が3,000m級の山々にぶつかり、雨となり森に注がれ、川となり、大地へ水を分配しながら海に還り、再び水蒸気となって昇っていくという循環が日本のどこででも行われています。人間の経済活動が、世界的な資源枯渇を招いている地球上において、我が国は、国土面積の66%の森林率を保持し、人工林に限って言えば、世界の森林資源の12分の1を有するという森林資源大国なのです。
地球温暖化防止策の切り札として森林のCO2吸収力が注目されています。限りある化石エネルギーに代わる持続可能なエネルギーとして、太陽エネルギー、そしてバイオマスエネルギーが見直されようとしています。アーサー・C・クラークの「2010年宇宙の旅」は、ボーマン船長に“Something Wonderful(何か素晴らしいことが起きる)”という言葉を託して幕を閉じた。そして、その2010年がやってきた。
少なくとも私たち日本人は、風土という再生可能な資源を有していることは確かである。エネルギーと食料の自給率を高めることは可能ではないだろうか。過去の歴史を紐解いてみても、エネルギーと食糧の自給率を高めた国が、衰亡したという歴史を見聞したことはない。
2010年 1月 吉日
吉田篤生会計事務所
所長 吉田篤生