昭和50年(1975年)7月1日、自宅の2DKの賃貸マンションの一室にて、小さな覚悟とともに歩み始めてから、早くも50年の歳月が流れました。開業当初は、わずか7件のお客様と月額18万円の収入の小さな始まりから、今日に至るまでの道のりを深い感慨とともに振り返っております。その後、昭和52年には麹町税務署管内に事務所を構え、事業の成長に合わせて移転を重ね、現在の地、千代田区麹町のアイランドハウスに落ち着いたのは平成7年(1995年)のことでした。そこから30年が経過し、皆様との信頼関係のもとに歩んできた半世紀であったと、今あらためて実感しております。
◆経営の基本姿勢──「器の中で無理をせず」
これまでの50年、私が一貫して大切にしてきたのは、身の丈を弁え無理せず誠実に努めることにありました。決して過度な拡大や投資に走ることなく、自分の感覚に忠実に歩んでまいりました。
営業活動は一切行わず、ご縁のある方からのご紹介だけで業務を続け、その結果として、お客様の新陳代謝はありながらも、常時およそ300社に及ぶ関与先の皆様と、信頼に基づく関係を築かせていただいております。
◆若き世代とともに、次の時代へ
近年では、30代を中心とした若い経営者の皆様からもご相談を受ける機会が増えております。混迷と変化が加速する世界の中にあって、次の時代の大きな潮流を的確に見極め、確実に成長してゆくためのアドバイザリー業務は、今後も引き続き私の使命として取り組んでまいります。
◆混乱の先にあるもの──「調和の時代」
次なる時代がどのような姿となるか。私の著作やホームページでも繰り返し申し上げている通り、混乱の後には、必ず調和の時代が訪れます。これは、宇宙の法則であり、自然の摂理でもあります。ただし、その過程においては、戦争、疫病、自然災害といった痛ましい出来事が人類を試すかのように訪れ、多くの尊い命が犠牲となる現実があります。しかしながら、私利私欲に傾いた為政者たちがやがてその座を退き、より調和的で、利他の精神に根ざした新たな時代が到来することは、歴史が繰り返し証明してきたことでもあります。私たちは希望の灯を消すことなく、日々、人のために尽くす歩みを続けていくしかないと、強く信じております。
◆私たちにできることは、ただひとつ。
希望を捨てることなく、日々を誠実に、人のために尽くし続けること。それが、未来へとつながる最も確かな道であると信じております。創業以来、信義を重んじ、誠実を旨としながら築いてきたこの50年の歴史を礎に、次の時代に向けて、さらに精進を重ねてまいる所存です。
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜ります様、心よりお願い申し上げます。
2025年 7月
吉田篤生会計事務所
所長 吉田篤生